食と、東北と、ライター
片山 ゆずこ
もくじ
ハタハタは主に秋田県沖で盛んに獲れる、20センチ前後の魚。11月〜12月に旬を迎えます。身ももちろん美味しいんですが、ボリボリとした食感のブリコもたまらないですよね…。小さい頃はキロ単位で買って樽で漬けて食べていましたが、近年は漁獲量も減り、価格も上がってきていて高級魚になりつつあります。それでも毎年、「秋田の冬といえばハタハタ!」と言って母が買ってくれて、家族みんなで食べました。ありがたい…。そんなハタハタは、ウロコがないのでとっても調理しやすいんです。これからスーパーに並ぶ時期になると思うので、その時の参考に、このレシピを覚えていただけると嬉しいです。
そもそも「三五八漬け」とは…東北の中でも、秋田県・山形県・福島県にある食文化。塩・米麹・米が3:5:8の割合で入っているので「三五八」という名前で、漬け床になるものです。これで野菜などを漬けたものが、「三五八漬け」。ニンジンや、キュウリ、ダイコンを主に漬けます。
野菜の三五八漬けもたまらなく美味しいですが、今日紹介するのは魚、しかもハタハタの三五八漬けです!去年、母からレクチャーを受けて初めて自分で漬けました(笑)ハタハタの三五八漬けは、秋田ではメジャーな料理。ぜひ、県外の皆さんにも知ってほしいです。
※写真は2021年のものです。今年はまだハタハタの漁獲は始まっていません。
見た目はよくある焼き魚ですが、ハタハタの旨味と三五八の旨味がギュギュっと詰まっています!
【材料】
ハタハタ
三五八漬けのもと
三五八漬けのもとの写真は撮りそびれてしまったのですが、福島の「宝来屋」さんという企業のものを買いました。
https://www.e-horaiya.co.jp/products/detail.php?product_id=60
【作り方】
①ハタハタを洗い、ヌメりをある程度取る。
②ハタハタがちょうど入るサイズのタッパの底に、三五八漬けのもとを、底が見えなくなるくらいまで敷き詰める。
③ハタハタを並べて入れ、上からまんべんなく三五八漬けのもとをかける。
※かけすぎはしょっぱくなるので注意
④三五八漬けのもとが流れ落ちないように、上から水をかけて全体的に三五八漬けのもとを湿らせる。
⑤冷蔵庫で保存。2日後に食べ頃を迎えます。
⑥2日後、三五八漬けのもとを水で流し、ハタハタを焼いて完成です。
ブリコにもいい感じに火が通りました!三五八の適度な塩加減がハタハタの味をしっかりと出してくれて最高でした…。今年も、安く売っていたらまた母からレクチャーを受けながら漬けようと思います(笑)