食と、東北と、編集長
佐藤仁
はじめに
本プロジェクトは、三留 慎太郎(株式会社大潟村同友会)、三嶋 明歩(写真家)、佐藤 仁(食と、東北と、)の3名が、目的「秋田県大潟村における農業の魅力を発信し、多くの方々に興味を持ってもらうこと。また、本活動を通して生産者が抱える後継者不足等の課題解決に貢献すること」に向かって1年間さまざまな活動を行う…という取り組みです(概要についてはこちらをご覧ください)。
食と、東北と、では、今年度5回の記事制作を通してその魅力を発信していきます。
第二回目のタイトルは「大潟村の若手農家に聞く!実際のとこ秋田での農業ってどうなの?」です。
「農業」ってどんなイメージがありますか?
大変そう…楽しそう…いろいろあると思いますが、実際のどのようなことをして、どのような生活を送っているのか…。
気になることいろいろ聞いてみましたので、ぜひご覧くださいませ!
今回も慎太郎さんに取材しました!
前回お話しましたが、私は「株式会社大潟村同友会」に所属しながら、同時に個人の「農家」でもあります。
大潟村同友会という括りで考えると、非常に多くの種類の作物を栽培しております。
ただ、今回はより”リアル”な部分をお伝えするため、個人の「農家」の話を中心にしたいと思います。
どんな作物を育てているの?
メインで育てているものは、秋田を代表する「米」です。
我が家では、あきたこまち・サキホコレの2品種を栽培しています。
また、かぼちゃもビニールハウスで少々栽培しています。
「坊ちゃんかぼちゃ」という品種を栽培しています。
業務内容は?
基本的にはそれぞれの作物に関する作業すべてが仕事となります。
米であれば、
・苗の土作りから種まき
・田んぼづくり
・植え付け
・田んぼの水の管理や周辺の管理(草刈り)
・収穫
・籾摺り
・出荷
となります。
ちなみに、主に父と一緒に作業しているのですが、最近はようやく1人で任せてもらえる仕事も出てきました。
また、秋~冬には農産物検査員として、農家さんの玄米の等級検査の仕事なんかもしています。
すべてに関わる…ってのが、きっと大変だけどおもしろい部分ですよね。
ちなみに何か仕事をする上でこだわっていることなどはありますか?
雑な仕事はしないよう、丁寧な作業を心がけるようにしています。
1日のスケジュールは?
とある平凡な日(この日は草刈をしました)
07:00 起床
08:30 田んぼ到着、機械を準備作業開始
12:00 昼食のため一旦帰宅
13:30 再び田んぼへ戻り作業
16:30 帰宅
天候などでも左右されると思いますが、自分でスケジュール組みできるのがいいですね!
(と会社員 佐藤仁は思った)
夏は暑い日も多かったりするので、適宜休憩しながら作業を進めています。
もちろん生き物相手なので、それに合わせて動くことにはなりますが、基本的には自分である程度スケジュールを決めながら作業できるので、そこはけっこう自由度高いかもしれないです。
仕事のやりがいは?
忙しい時期の後、また収穫を終えた後、仕事をやり終えた時にやりがいを感じます!
ふー終わったー!やりきったー!みたいな感じですかね。なんか浅くてすみません(笑)
大変な仕事の後の「達成感」ですかね!これを感じられるのはきっと慎太郎さんが日々作業を頑張っているから…頑張ったからこそ得られる感覚ですね!
楽しいこと・嬉しいことは?
草刈りをしながら、土地がきれいになっていく感覚であったり、稲刈りをして実った稲が田んぼからどんどん刈られていくのがとにかく気持ちいいです…。
あとは、植えた後の苗が元気に成長していく姿は見ていて嬉しいですね。
大変なことは?
単純かもしれませんが、やっぱり力仕事だったり、疲れる肉体仕事は大変です。
私も実際、少しだけ作業を手伝わせていただきましたが…めちゃくちゃ大変でした…(運動不足)。
これを毎日こなすなんて…みなさんすごいです…。
休日やプライベートは?
雨で外での作業ができなかったり、仕事のスケジュールに余裕があって「今日は別にいいか~」というときは休日になります。
自由度高くていいっすね(笑)プライベートではどんなことしてるんです?
けっこうインドア派で…家でゲームしたり動画見たり、音楽聞いたりが多いです。
お出かけしたりもしますが、6:4くらいで家で過ごすことの方が多いですね。
仕事、プライベート共に充実していますね!今日はお時間いただきありがとうございました!
さいごに
私は「農業」と言われると、ものすごく大変なことで、重労働で…というイメージがあったのですが、実際慎太郎さんに話を聞いてみると、確かに大変なこともあるにはあるとのことでしたが、仕事もプライベートもどちらも楽しみながら生活しているな〜という印象を強く受けました。
どんなこともそうですが、やはり自分が楽しみながら取り組むことが一番大事なのかなと思います。慎太郎さんはじめ、大潟村同友会に所属している方々にもお会いしましたが、みなさん楽しく仕事してるな〜という印象が残っています。
「秋田は何もない」「田舎だからなー」なんてよく言われたりしますが、そんなことはなくて、きっと一瞬切り取られた景色の中にはたくさんの人、想い、感情がものすごく詰まっていて、そこには何か自分が学ぶべきものがあるんじゃないかな?…とかなんとか、いろいろ考えさせられた取材でした。
なんか哲学みたいになっちゃいましたね(笑)でも素直な気持ちをそのまま書かせていただきます。
非常に勉強になりました。皆さんもぜひ機会がありましたら、大潟村に行ってみてくださいね。
食と、東北と、編集長 佐藤仁