仙台名物「牛たん」のルーツは結局何?老舗専門店に乗り込んで直接聞いてきた【味の牛たん喜助】

こんな疑問を解決!
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牛たんが仙台名物だということは知っているけど、そもそもなぜ…?ルーツは?

結論

昭和時代に仙台市一番町の焼き鳥屋(現・太助)が考案した「牛たんしお味」がルーツ

それを「味の牛たん喜助」が火付け役として仙台名物に仕立てた

はじめに

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仙台といえば「牛たん」。厚切りで炭火焼き…ジューシーな牛たん。仙台観光の際には必ず食べたい逸品です。今回はそんな牛たんに着目。「そもそもなぜ牛たんは仙台の名物なのか」気になったことはありませんか?

仙台は牛たんの生産量が多い訳ではありません。むしろ国内流通している牛たんのほとんどは輸入物。また、肉用牛の飼養頭数が特段多い訳でもありません。ではなぜ名物になっているのか。

ネットにも諸説記載はありますが「牛たんのことは専門店に直接聞くのが一番!」と思い、味の牛たん喜助(株式会社喜助 / 株式会社キスケフーズ)様へ取材に伺ってきました。牛たんのプロから直接語られる牛たんのルーツ…ぜひご覧ください。

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味の牛たん喜助 泉中央店さんにて

一番町の焼き鳥屋から始まる

「名物」と言われると、”昔から食べられている郷土料理” “その地に馴染みある家庭料理”のようなイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。

しかし牛たんは違います。昔から食べられていたものではないのです。

牛たんのルーツは、戦後間もない混乱期、仙台市一番町にあった焼き鳥屋(現在は「太助」の屋号で営業)が開発した「牛たんしお味」というメニューでした。

このルーツに関しては、仙台牛たん振興会の公式ホームページにも詳しい記載があります。

戦後の混乱期の中、山形出身の調理師・佐野啓四郎氏が、仙台市一番町に焼き鳥屋を開業しました。

その際牛たんを日本人の口に合う料理にする為、試行錯誤を繰り返し、結果として「牛たんしお味」を考案しました。

その後、「太助」という店名で本格的にメニュー化されたのは昭和23年頃でありました。

これが仙台牛たん焼きの始まりでした。

この佐野氏の元で修行した職人たちが独立してお店を持つようになり、仙台に牛たん屋が増えていったと言われています。

牛たんを仙台名物に”した”仕立て役者がいた

名物に “なった” 訳ではなく “した”

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ではなぜ元々仙台に馴染みなかったものが、これほど有名になったのか。店が増えたから勝手に有名になった訳ではなく…

その理由は「味の牛たん喜助」が火付け役者として意図的に名物化したから。

「味の牛たん喜助」は昭和50年に仙台市青葉区一番町にて開業。 その後、昭和55年に2号店である駅前店を開業しますが、この時に看板に大きく「仙台名物 牛たん」を掲げました。

” 牛たん1本を丸ごと捨てずに余すことなく食べる‥これをもって1つの食文化にしよう ”

そんな想いを持ち、仙台の新たな名物をして「牛たん」を押し出していきます。

地元からの抵抗

それまでは誰も仙台名物だと思っていなかった牛たん。当初は、地元の人たちから大きな抵抗がありました。「牛たん=ゲテモノ」のイメージが強く、なぜ牛たんが仙台名物なのか疑問視されていました。

しかし、その美味しさは間違いないと自信を持ち、様々な方法で牛たんを広めていきます。

東北新幹線開通が大きなきっかけに

駅前店が開業した昭和55年は、ちょうど東北新幹線の開通時期でした。この機を逃さず、駅を利用する人が「牛たん=仙台名物」をいう印象を持つよう全力でPR。このタイミングで爆発的に牛たんの認知度が広がることになります。

また、当時の会長は親交が広く、芸能界の人たちに呼びかけて牛たんを食べてもらい、どんどん拡散していったというお話も…。 

こうして徐々に名物として認知され、「仙台名物牛たん」が誕生しました

今や常識となりましたが、実はこんなエピソードがあったんですね。このことを知ってから牛たんを食べると、また違った味わいになるかも知れません。

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さいごに

今回、牛たんのルーツを調べ「このパターンで名物ができることもあるんだ…」と驚いたことが私の感想です。

皆さんの近くにある食べ物のルーツも、調べてみると意外とおもしろいかも…?

さて、最後になりますが、本記事作成にあたり、株式会社喜助及び株式会社キスケフーズの皆様に貴重なお時間をいただき、取材を行わせていただきました。誠にありがとうございました。

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