【食レポ】極上メバチマグロ”三陸塩竈ひがしもの”食べてみた(宮城県塩竈市)

食と、東北と、編集長

佐藤仁

POINT

魚、お刺身、マグロが好きな人には一度は食べてほしい!

こんなに高品質なメバチマグロは他にない。塩釜が誇る極上マグロ。

極上メバチマグロ”三陸塩竈ひがしもの”食べてみた

はじめに

今回ご紹介するのは三陸塩釜ひがしものというブランドメバチマグロ。9月〜12月に、宮城県塩竈市にある「塩釜市魚市場」に水揚げされるメバチマグロのうち、ある条件を満たしてブランド認定されたマグロが”ひがしもの”と呼ばれます。このマグロ、知らない方もいるかもしれませんが、とんでもない美味しさを誇るマグロなのです。今回は、そんな”ひがしもの”をピックアップしてご紹介します。

“ひがしもの”の条件

その条件がこちら

・千島海流(親潮)と日本海流(黒潮)がぶつかり合う三陸東沖漁場で鮪延縄船によって漁獲されるメバチマグロであること

・塩竈市魚市場に水揚げされ、秋口〜冬場にかけての期限限定であること

・天然もので、冷凍保存を施さない生のメバチマグロであること

・「鮮度」「色つや」「脂のり」「うまみ」などを兼ね揃えたもので、塩釜の目利き(仲買人)として誇りと確信をもって提供できるものであること。

以上の条件を満たした40kg以上のメバチマグロが三陸塩竈ひがしものと認定されます。

https://www.nakaoroshi.or.jp/market/higashimono

マグロの種類

今回ご紹介する三陸塩竈ひがしものメバチマグロという種類のマグロ。この他にも日本で一般的に食べられるマグロには「本マグロ」「キハダマグロ」など様々なマグロがありますが、その違いをご存じでしょうか?下記に簡単にまとめておきましたので、ぜひ参考にしてみてください。

ホンマグロ】
「クロマグロ」と呼ばれることもあります。日本近海でも獲れ、青森県の「大間のマグロ」などのブランド品もあります。日本人にとって一番身近なマグロであり、高級魚として取り扱われることが多いマグロ。脂のノリが非常によく、その程度によって大トロ・中トロ・赤身の部位に分類されます。近畿大学の完全養殖で有名になったのはこのマグロです。

メバチマグロ
目が鉢のように大きいため「メ」「バチ」マグロです。クセのない味わいが特徴で、とても食べやすいマグロです。”三陸塩竈ひがしもの”はこのメバチマグロが該当します。

【キハダマグロ】
背ビレや尾ビレが黄色いので「キハダ」マグロです。メバチマグロと同等か、それ以下の価値で取り扱われることが多いです。

ビンチョウマグロ】
胸ビレが長いのが特徴なのですが、その様子を鬢(「びん」と読む。耳側の髪のことらしい。)に例え、鬢長→「ビンチョウ」となったようです。ねっとり系の食感が特徴のマグロ。

【ミナミマグロ】
南半球にしか生息していないため「ミナミ」マグロです。

ちなみに
たまに「メジマグロ」というマグロが出回っているのですが、一般的には「メジ」=「子ども」という意味で取り扱われ、「小型のマグロ」という意味で使われます。サイズの明確な定義はないようですが、だいたい体長100cm、体重20kg程度より小さいマグロを指すようです。基本的にはホンマグロの子どもを「メジマグロ」というのですが、業界ではキハダマグロの子どもを「キメジ」といったりもします。

塩竈水産物仲卸市場「鮪のまるはる佐藤商店」さんへ

今回は塩竈水産物仲卸市場へ。市場は専門業者しか入れない場所が多いですが、こちらは一般のお客さんも買い物ができる市場。こういう場所があると嬉しいですよね。シーズン中だったからか、入り口には”ひがしもの”と大きく掲げられた看板も出ていました。

そして市場内をうろうろしていると、またもや”ひがしもの”のPOPを発見!そのPOPと綺麗なマグロの柵に惹かれて立ち寄った場所が生マグロ専門店鮪のまるはる佐藤商店さん。売場には4000円ほどの柵が出ていたのですが、「2000円くらいのやつがほしくて…」とお話ししたところ、その値段で柵を用意してくださいました(本当に感謝です…)。ついでにひがしもののすき身も売っていたので思わず購入。いい買い物をさせていただきました🙏

ちなみにTwitterや通販もやられているまるはるさん。こちらもぜひご覧ください。

Twitter
通販サイト

三陸塩竈ひがしものがこれだ!

まずはこの包装紙。おしゃれでかわいい…。開けてみると…

こちらがひがしもの。ここで注目してほしいことが消費期限。実は購入日は10月13日なのですが、そこから6日後の19日が消費期限となっております。これは一般的なスーパーなどで購入する場合はあり得ないこと(通常は1日程度しかもたない)で、本当に新鮮なマグロだからこそ付けられる期限なのです。こういった視点からも鮮度の良さがわかります。

そしてこの脂のノリの良さ。普通のメバチマグロではあり得ない脂のノリ、光沢感です。

すき身

美味しそうで思わず購入してしまったすき身がこちら。赤身ですが、その光沢から脂がのっていることがわかります。

価格

・柵:2,000円(税込)

・すき身:500円(税込)

刺身&マグロ丼でいただきました

まずは柵を切ろう…と思って切っていたのですが、とにかく脂のノリがすごい。あまりベタベタ触りすぎると脂が溶け始めてしまうほど。早く食べたい…そんな気持ちをなんとか抑えて盛り付けます。

ひがしもの刺身
ひがしもの丼

(間違いなく美味しいですやん…)

食べた感想

あの…美味しすぎます。口に入れた瞬間じんわり溶け出す脂とマグロの旨味。通常メバチマグロはさっぱりしているマグロですが、さすがはひがしもの。しっかりと脂がのっています。しかしながら、メバチマグロらしい食べやすさ、さっぱりさも兼ね備えていて、はじめはじんわりと脂が溶け出して舌に乗るのですが、その後はさっと消え、口の中は後味さっぱり。そしてまったくクセがなくて食べやすい。これこそ「極上」という言葉がふさわしいマグロです。

9月〜12月限定の”三陸塩竈ひがしもの”ぜひ一度ご堪能あれ!

販売者概要

鮪のまるはる佐藤商店

〒985-0001 宮城県塩竈市新浜町1丁目20−74
WEB http://nakaoroshi.net/shop/43/
TEL 0223650534