【まとめ】食品値上げ対策。3つのポイントを押さえて楽々節約。

食と、東北と、編集長

佐藤仁

POINT

食材の「旬」を押さえる

冷凍品の活用

PB(プライベートブランド)商品の活用

2022年、値上げの年

2022年現在、食品の値上げが止まりません。原因は単純なものではありませんが、ウクライナ情勢の悪化を背景に原材料が高騰していること、ガソリン高騰化によって運送費が上がっていること、電気代が著しく高騰化していることなど、様々な要因が絡んでいます。この場では原因については深く触れませんが、値上げは今後も続いていく見通しです。

そこで今回は「食品値上げ対策。3つのポイントを押さえて楽々節約。」と題しまして、家庭でできる簡単な食品節約術をお伝えいたします。現在、食品小売業(スーパー)で働く会社員でもある私が、食品を提供する側の視点も含めいろいろと考えてみましたので、ぜひご覧ください。

食材の「旬」を押さえる

を押さえよう

まずは食材の「旬」を押さえましょう。旬の時期を迎えた食材は新鮮で味が良いだけでなく、値段も低下する傾向があります

旬の食材は”ある一定時期”に限定されて収穫されます。この”ある一定時期”に大量に獲ることができれば、需要と供給のバランスから価格は低下します。つまり、食材の旬を知っていれば、新鮮で美味しいものが安く食べられるということです。しかし必ず安くなるとは限りません。”ある一定時期”の収穫量が少ない場合、つまり不作不漁であったときは値段が高くなりますので注意が必要です。

とはいっても「旬の食材」というものはたくさんあります。これから入る秋のシーズンであれば

  • 野菜、果物類…じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、栗、柿、梨など
  • 魚介類…さんま、秋鮭、戻りがつおなど

と、その種類は多数。その時期に食べるべきものをしっかりと食べるということを普段の買い物で少し意識するだけでも節約になるはずです。

地産地消を!

最近では「地場産コーナー」が設置されているスーパーも多く、地場で獲れた旬の食材を購入できる場所が身近にあります。こういった場所には旬の食材がたくさん置いてありますので、安くて美味しい食材が見つかることが多いです。積極的に利用しましょう。地場産ですので安心感もありますよね。

また、特に私がおすすめしたいのは道の駅の地場野菜コーナー。近所の農家さんが直接持ち込んでいる場合も少なくなく、採れたてで美味しい野菜がたくさん置いてあります。しかも注目すべきはその価格。これまで多くの道の駅を訪れましたが、どこに行っても野菜が安くて新鮮。毎度びっくりさせられます。

なお、東北には多くの道の駅がありますので(詳しくはこちら)、東北に住んでいる方、来る機会のある方はぜひご利用ください。

道の駅のカボチャでマドレーヌ

秋田県にお住まいの方から「実際に道の駅で購入したカボチャを使用してマドレーヌを作ってみました!」というお声をいただきました(Twitterより)。どんどん地産地消していきましょう!

*分量(直径約7cmのマドレーヌカップ 15~20個分)

  • かぼちゃ(種と皮を取り除いて茹でて 潰したもの)・・・200g
  • 2個 きび砂糖(もしくはグラニュー糖)・・・80g(半々にしても良きです✨)
  • 薄力粉・・・100g
  • ベーキングパウダー・・・3g
  • バター(湯煎で溶かしたもの)・・・100g

※かぼちゃは スーパーで置いている種皮付きのもの400gの物を買っておけば 200gは取れます・・・!

*下準備

オーブンを180℃に余熱する。

薄力粉とベーキングパウダーを混ぜてふるっておく。

*手順

1.全卵と砂糖類をホイッパーで混ぜる(特に泡立てなどは不要)

2.かぼちゃを入れて混ぜる

3.粉類を入れてゴムベラに切り替えて混ぜる

4.バターをまわし入れて混ぜる

5.型に7~8分目まで入れる

6.180℃に熱したオーブンで 12~13分焼く

※お菓子作りでよく使う手法のきり混ぜは不要でグルグルとかき混ぜるだけでOKです(​ *´꒳`*​) かといってあまり混ぜすぎると小麦のグルテン成分が出て 固くなってしまうので混ぜ合わせる程度で大丈夫です・・・!

提供者:みふな様 

冷凍品の活用

現在は冷凍技術が著しく発達しており、冷凍品の品質は非常に高くなっています。特に魚介類。例えば、冷凍技術が特に高いマグロ、カツオ類については生のものを購入するよりも冷凍品の方が美味しい場合があります。そのくらい魚介類の冷凍品は今、美味しいです。美味しいのですが比較的リーズナブルな価格で購入できますので、こちらも積極的に利用しましょう。

大容量パックを買って小分けに

コロナウイルスによる買いだめ需要で、業務スーパーのみならず、一般的なスーパーでも大容量パックを見かける機会が増えました。こういった大容量商品は、少量で購入するよりもお買い得になっている場合が多いです。積極的に活用しましょう。

個人的におすすめしたい商品がむきえびシーフードミックス鶏の唐揚げです。むきえび、シーフードミックスについては生のものを購入すると非常に高くつきますし、エビマヨやクラムチャウダーなど、食卓にも馴染みある料理に活用しやすいのでおすすめです。また、鶏の唐揚げについては、小麦粉の高騰化によって衣を作るのにも費用がかかることを考えると、かなりお買い得です。お子さんにも人気のメニューですので、こちらもおすすめ。

また、大容量パックは小分けで保管しましょう。冷凍品は自宅で解凍し、再冷凍すると品質が著しく劣化します。あらかじめ小分けにしておいて、使用するときに必要な量だけ取り出して使うことで品質をキープできます。

1〜2人暮らしの人にはカット野菜・果物がおすすめ

少人数で暮らしている場合、大きな野菜(キャベツ1玉など)を購入すると消費するのに時間がかかります。気付いたら「腐ってたから捨てないと…」という場合も少なくないはずです。それではお金を捨てていることと同じ。無駄な廃棄を減らすために、1〜2人暮らしの方には冷凍のカット野菜・果物がおすすめです。特にレモンなどは丸々1個買うよりも、冷凍のカットレモンを購入した方が安く済む場合もあります。冷凍コーナーと青果コーナーの商品を見比べながら買い物をすることも節約になります。

PB(プライベートブランド)商品の活用

プライベートブランド(PB)という単語を聞いたことはあるでしょうか?調べてみると、

小売店や流通業者、卸売業者など、本来自分たちでは商品を企画、生産しない業態の企業が独自に展開している商品のこと

https://ecnomikata.com/ecnews/26544/

と出てきます。わかりやすく言い換えると、トップバリューセブンプレミアムCGC商品などのことです。このPB商品は比較的安価なのですが、品質は決して低くありませんので節約にはおすすめ。

PB商品は小売店が製造メーカーに「うちのために商品を作ってくれないか…」と依頼するところから始まるのですが、小売店は「100,000個は売れる。その個数は必ず買い取るから製造して」と頼みます。製造メーカー的には、生産数量が決まっており在庫を抱える必要もなく、大量発注をもらうことができ、なおかつ大量製造によってコスト削減もできるので、品質はそのままで安くなるのです。

スーパーなどでPB商品の裏面表示を見てみると、大手製造メーカーの名前が書いていることが多いです。「同じ〇〇社が製造しているのに、トップバリューの方が安いぞ…」という現象も少なくはありませんので、ぜひ積極的に活用していきましょう。

ちょっとしたアイディアで節約は可

このように、ちょっとした知識とその活用で食品の節約は可能になります。自身の行動を今一度見直し、少しだけいつもと違う行動をとるだけで意外にも節約できることもあります。値上げラッシュの今だからこそ、自身の行動を改めて見直してみてもいいのではないでしょうか。